菊酒を楽しむ
9月9日といえばまだまだ暑さの残る時期ではありますが、
秋の声は至る所で感じるようになってきたころではないでしょうか?
重陽の節句(いわゆる「菊の節句」)に飲む菊の花を浸した日本酒のことを菊酒(きくざけ)といわれています。
魏の武将鍾会は自作の詩の中で菊の美点を列挙し「菊酒は神仙の飲み物」と謳い楽しみました。
日本へは平安時代に中国から伝わり、
宮中の儀式として貴族は重陽の節句に「菊の着綿」といって菊の花にかぶせた真綿で体をこすって健康を祈った。 その際天皇が臣下に体をいたわり、菊を浸した酒を下賜した酒が、菊酒となりました。
故事にならい、健康を祈って菊酒を楽しんでみませんか?
【手軽に菊酒を楽しむ----日本酒にちらす菊酒】
<用意するもの>
・ 食用菊 1輪
・ 日本酒 1杯
1. 菊をよく洗う
2. 日本酒に花びらを数枚浮かべる
見た目は花びらを2、3枚浮かべたくらいが上品です。
香りが感じらえる気がしません。
「もっと菊の香りを堪能したい!」と思う人は、
大きめのぐい?に日本酒を注ぎ、
豪快に1輪浮かべてそのまま飲めば、香りがふわっと漂います。
【濃厚な菊酒を楽しむ----焼酎に漬け込む菊酒】
<用意するもの>
・ 食用菊 200g
・ 焼酎(ホワイトリカー、アルコール度数35度以上のもの) 900g
・ 氷砂糖 100g
菊酒の作り方は、一般的な果実酒と同じです。
分量は、食用菊:焼酎:氷砂糖が2:9:1。
アルコール度数35度以上のほうがいいのは、
度数が高くないと菊の成分が抽出されにくく、熟成しにくいから。
また度数が低いと傷んでしまう可能性もあります。
1. 菊を洗い、よく水気を切る
2. 菊と氷砂糖を交互に容器に入れ、焼酎を注ぐ
3. 密閉して冷暗所に1カ月以上保管!
残念ながら1日ではできあがりませんが、
ちょうど旧暦の重陽の節句ころに飲み始められるようになるのでワクワクですね!
花の色と香りがお酒にうつってきれいな黄色になるはず!